野球


良く解る!『【西武】松坂大輔、涙の引退会見「ボールを投げることが怖くなってしまった」』


【西武】松坂大輔、涙の引退会見「ボールを投げることが怖くなってしまった」
 西武の松坂大輔投手が19日、引退試合を前に埼玉・所沢の球団事務所で会見に臨んだ。  久しぶりのユニホーム姿で登場すると、背筋を伸ばし、笑顔で席に着…
(出典:スポーツ報知)


私もプロではないが草野球で1部若手も甲子園経験者、大学野球経験者平均年齢30代の中で
で25年4番として君臨してきましたがある時フライが捕れなくなりフライが怖くなり自信をなくしその日引退しました。調べたらももの筋肉の衰えで後ろにさがると転んでしまい落球、
まぁ、当然松坂とは比較になりませんが気持ちは解るつもりです。

西武の松坂大輔投手が19日、引退試合を前に埼玉・所沢の球団事務所で会見に臨んだ。

久しぶりのユニホーム姿で登場すると、背筋を伸ばし、笑顔で席に着いた。「今日が来て欲しいような来て欲しくないようなそんな思いがあったんですけど…現実では、すっきりしてないですかね。この後投げることになってるし、投げることができて、そこで、自分の気持ちもすっきりしたいなと思っています」と現在の心境を明かした。

 右手のしびれが強く出るようになって、昨年7月、「脊椎内視鏡頚椎(けいつい)手術」に踏み切った。コロナ禍で、トレーニングも治療もままならず、精神的にも苦しくなり、手術を決断したが、回復の傾向は見られなかった。「リハビリしても症状が改善しなかった。これはもう投げるのは無理だと。やめなきゃいけないと思った」と引退決断の理由を語った。

 ファームでの試合で投げられるかも、と話した矢先のことだった。ブルペンの投球練習中に、投じたボールが右打者の頭の方に抜けた。「なんの前触れもなくて。普通は『抜ける』と思ったら、指先の感覚でひっかけたりするけど、それができないぐらいの感覚のなさだった。たった1球でボールを投げる事が怖くなってしまった」。この1球で、山あり谷ありの23年間の野球人生に幕を下ろす決断を下した。「野球を好きなまま終われてよかった。もう十分やったじゃん、長い間、お疲れさま」と言い聞かせるように自らをねぎらった。

 「ファンに一番最初に見せたい」と本人の強い意志で会見では背番号18を披露しなかった。時折、涙を浮かべ、言葉を選ぶように、ゆっくりと素直な思いを話した松坂。引退のマウンドを数時間後に控えた右腕は「ほんとは投げたくなかった。でも、最後にユニホーム姿でマウンドに立つ松坂大輔の姿を見たいと言ってくれる方々がいた。どうしようもない姿かもしれないけど、最後の最後全部さらけ出して見てもらおうと思いました」。所沢へ詰めかけたファンに最後の雄姿を披露する。

報知新聞社

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凄い、今年の活躍からすれば巨額をだしても惜しくない『大谷はエンゼルスとの契約延長に前向き リーグMVP受賞なら「8年350億円」の超巨額オファーに』


大谷はエンゼルスとの契約延長に前向き リーグMVP受賞なら「8年350億円」の超巨額オファーに
 今季、全米を魅了した二刀流の去就に早くも注目が集まっている。  日本時間4日のマリナーズとのレギュラーシーズン最終戦を前に、今季の総括会見をしたエ…
(出典:日刊ゲンダイDIGITAL)


今季、全米を魅了した二刀流の去就に早くも注目が集まっている。

 日本時間4日のマリナーズとのレギュラーシーズン最終戦を前に、今季の総括会見をしたエンゼルス・大谷翔平(27)は「より多く試合に出られたというのは単純に楽しかったですし、それだけ試合に貢献できる頻度が高いということは選手としてもやりがいがあると思うので、すごく楽しい1年だった」と満足そうに振り返った。

 今季の活躍から、シーズン終盤には複数の米メディアが大谷の去就に注目。今季最終登板となった先月27日のマリナーズ戦後、低迷するチームに対して「このままでは(来季も)勝てない」と不満を表し、エンゼルスへの思いを口にしながらも「それ以上に勝ちたいって気持ちの方が強いですし、プレーヤーとしてはその方が正しいんじゃないかと思います」と移籍願望とも取れる言葉を口にした。それだけに、エンゼルスは大谷がFA権を取得する2023年オフまでに二刀流と長期契約を交わすと予想する記事も少なくなった。

 この日、大谷はエ軍との契約延長について聞かれると「この4年間、一番近くで支えてもらった球団ではあるので、オープンな気持ちで話すと思います」と前向きに話し、さらに「(今オフは)いろんな補強があると思うんですけど、来年一年、どういう選手とできるのかな、というのも楽しみにしています」と球団への愛着も口にした。

 今季は1918年のベーブ・ルース以来103年ぶりの「2ケタ勝利と2ケタ本塁打」こそ逃したが、ルースにも引けを取らない働きを見せた。投げては23試合、計130回3分の1で9勝2敗、防御率3.18。打っては155試合で537打数138安打の打率.257、46本塁打、100打点、26盗塁。本塁打王を獲得したロイヤルズ・ぺレス、ブルージェイズ・ゲレロ(ともに48本塁打)の2人と最後まで熾烈なタイトル争いを繰り広げた。二刀流としてのチームへの貢献度の高さから本塁打王を争ったライバル2人を抑えてア・リーグMVPの最有力候補に挙げられている。リアル二刀流で結果を残し、有力視されるMVP受賞なら大谷の市場価値が高騰するのは必至だ。

「エンゼルスは資金力が豊富な球団だけに早ければ今オフ、遅くとも来季途中までには大谷サイドに契約延長をオファーするでしょう」とスポーツライターの友成那智氏がこう続ける。

「今年2月に2年総額約8億9000万円で新たに契約を交わしましたが、今や大谷はメジャーリーグどころか米プロスポーツを代表するスーパースター。戦力としてはもちろん、集客や球団ビジネスの目玉になる二刀流をFA前に囲い込むことは十分に考えられます。過去にMVPを受賞した選手の提示内容を見ると、ベッツ(ドジャース)が12年総額約390億円、ハーパー(フィリーズ)が13年総額約368億円と300億円を超える金額で合意しています。仮に今オフ、大谷が契約延長すれば、年俸4000万ドル(約44億円)の8年総額3億2000万ドル(約350億円)規模の条件になるのではないか」

 大谷は来年の7月5日で28回目の誕生日を迎える。今年2月に14年総額約360億円の長期契約を結んだパドレス・タティス内野手(22)ら20代前半の選手とは異なり、10年を超える長期契約は望めない。フィジカル面の負担が大きく故障のリスクも高い二刀流だけに、エ軍は大谷との契約に「保険」をかけるという。

「大谷が肩、肘を故障して投げられなくなることを考慮して、投手としての年俸は1500万ドル(約16億6000万円)ほどに抑えて、先発試合数、投球イニング数に応じた出来高払いを盛り込んだ契約になると思います。16年に前田(現ツインズ)がドジャースと交わした出来高契約のように、インセンティブをすべてクリアすれば満額を手にできる内容になるとみられます」(友成那智氏)

 かつてルースを宿敵ヤンキースに放出したレッドソックスは「ルースの呪い」にかかり、長らく世界一から遠ざかった。エ軍が大谷の流出を許せば、二刀流の呪縛に苦しむことにもなりかねない。


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今年もこの時期がやってきました。『プロ野球12球団 戦力外 退団 引退選手など/一覧』


プロ野球12球団 戦力外 退団 引退選手など/一覧
…プロ野球12球団の戦力外、引退、退団選手の一覧。※は育成選手、10月9日現在。 ソフトバンク 【選手】 長谷川勇也外野手(36=06年大学・社会人5巡目)→現役引退…
(出典:日刊スポーツ)


ソフトバンク
【選手】
長谷川勇也外野手(36=06年大学・社会人5巡目)→現役引退
バレンティン外野手(37)→退団
レイ投手(31)→自由契約

阪神
【選手】
荒木郁也内野手(33=10年5位)→戦力外通告→未定
伊藤和雄投手(31=11年4位)→戦力外通告→未定
石井将希投手(26=17年育成1位)→戦力外通告→現役続行希望
※鈴木翔太投手(26=13年1位で中日)→戦力外通告→現役続行希望
※藤谷洸介内野手(25=16年8位)→戦力外通告→未定
岩田稔投手(37=05年希望枠)→現役引退
中田賢一投手(39=04年2位で中日)→現役引退
桑原謙太朗投手(35=07年大学・社会人3巡目)→現役引退
俊介外野手(34=09年5位)→現役引退

中日
【選手】
遠藤一星外野手(32=14年7位)→戦力外通告
井領雅貴外野手(31=14年6位)→戦力外通告
武田健吾外野手(27=12年4位でオリックス)→戦力外通告
三ツ間卓也投手(29=15年育成3位)→戦力外通告
ランディ・ロサリオ投手(27)→戦力外通告
※丸山泰資投手(26=16年6位)→戦力外通告
山井大介投手(43=01年6位)→現役引退
藤井淳志外野手(40=05年大学・社会人3巡目)→現役引退
※は育成選手

巨人
【選手】
松井義弥内野手(21=18年5位)→戦力外通告
※山川和大投手(26=16年育成3位)→戦力外通告
※田中優大投手(22=17年育成4位)→戦力外通告
※平井快青投手(21=18年育成2位)→戦力外通告
※加藤壮太外野手(23=19年育成2位)→戦力外通告
※谷岡竜平投手(25=16年3位)→自由契約通達→育成再契約へ
※与那原大剛投手(23=15年3位)→自由契約通達→育成再契約へ
※堀田賢慎投手(20=19年1位)→自由契約通達→育成再契約へ
※黒田響生内野手(21=18年育成4位)→自由契約通達→育成再契約へ
※山下航汰外野手(21=18年育成1位)→自由契約通達→育成再契約へ
テームズ外野手(34)→退団
スモーク内野手(34)→退団
【スタッフ】
山崎章弘ファーム巡回打撃コーチ(60)→退任
高橋信夫2軍ブルペンコーチ(49)→退任
※は育成選手

DeNA
【選手】
乙坂智外野手(27=11年5位)→戦力外通告
中井大介内野手(31=07年高校生3位で巨人)→戦力外通告→引退
斎藤俊介投手(27=17年4位)→戦力外通告
飯塚悟史投手(25=14年7位)→戦力外通告
勝又温史投手(21=18年4位)→戦力外通告→育成契約の見込み
進藤拓也投手(29=16年8位)→戦力外通告
武藤祐太投手(32=10年3位で中日)→戦力外通告
風張蓮投手(28=14年2位でヤクルト)→戦力外通告
笠井崇正投手(27=16年育成1位)→戦力外通告→トライアウト受験へ
※コルデロ投手(23)→戦力外通告
※は育成選手

ヤクルト
【選手】
中尾輝投手(27=16年4位)→戦力外通告
歳内宏明投手(28=11年2位で阪神)→戦力外通告
蔵本治孝投手(26=18年3位)→戦力外通告
雄平外野手(37=02年1位)→現役引退
バンデンハーク投手(36)→自由契約

オリックス
【選手】
吉田一将投手(32=13年1位)→戦力外通告→現役続行希望
荒西祐大投手(29=18年3位)→戦力外通告→現役続行希望
飯田優也投手(30=12年育成3位でソフトバンク)→戦力外通告→現役続行希望
榊原翼投手(23=16年育成2位)→戦力外通告→育成契約打診の模様
鈴木優投手(24=14年9位)→戦力外通告→現役続行希望
神戸文也投手(27=16年育成3位)→戦力外通告→現役続行希望
※稲富宏樹捕手(22=17年育成1位)→戦力外通告→現役続行希望
古長拓内野手(27=20年育成6位)→戦力外通告→未定
※西浦颯大外野手(22=17年6位)→現役引退
ロメロ外野手(33)→自由契約
ディクソン投手(36)→自由契約
※は育成選手

西武
【選手】
※多和田真三郎投手(28=15年1位)→戦力外通告
※大窪士夢投手(21=18年育成2位)→戦力外通告
松坂大輔投手(41=98年1位)→現役引退
メヒア内野手(35)→自由契約
※は育成選手

楽天
【選手】
藤田一也内野手(39=04年4位でDeNA)→戦力外通告→未定
コンリー投手(31)→自由契約

日本ハム
【選手】
斎藤佑樹投手(33=10年1位)→現役引退
※海老原一佳外野手(26=18年育成1位)→戦力外通告→現役引退の意向
※は育成選手

ロッテ
【選手】
清田育宏外野手(35=09年4位)→自由契約

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折角リクエスト制度があるんだから公平にみんなが納得するよう透明感を持たしてほしい『ロッテ意見書提出へ井口監督』


ロッテ意見書提出へ「あれだけファンの人が笑っているのに…」井口監督
…<日本ハム4-4ロッテ>◇10日◇札幌ドーム ロッテ井口資仁監督(46)が試合後、リクエスト制度に関連して日本野球機構(NPB)に意見書を提出する意…
(出典:日刊スポーツ)


<日本ハム4-4ロッテ>◇10日◇札幌ドーム

ロッテ井口資仁監督(46)が試合後、リクエスト制度に関連して日本野球機構(NPB)に意見書を提出する意向があることを報道陣に明かした。

5回表、ロッテ藤岡裕大内野手(28)が二塁へゴロを打つと、送球を受ける日本ハムの一塁手高浜の足がベースに付いていたかどうか微妙なところで、西本塁審はアウトのコール。ここで井口監督がリクエストを要求したが、審判団の協議の末、アウト判定は覆らず。井口監督は両手を挙げ、苦笑いするしぐさ。その後、5回裏終了後に審判と話す様子がみられた。

以下、このリクエストについての井口監督の質疑。

-審判にはどういった確認を?

実際、最近そういう、こっちの映像を見て明らかにセーフなのがアウトだったりっていうのが、他のチームもあって。実際、中でどういう映像を見られているのか。こっちだと2映像しかなかったけど、それで明らかにお客さんもセーフっていう、お客さんも笑いが出るくらいの判定(の映像)だったのに、なぜあれがアウトになったのか。実際に審判室でどんな映像を見ているのか。我々が見ている映像と、もしかしたら違う映像を見ているかもしれないし、どういう映像を見ていますかと聞いたら「答えられない」っていうことだったので、よく分からなかったです。そこは今年何回もリクエストしてますけど、疑問なところはかなりあるので。審判団も「我々に言わないでくれ」みたいな話をされたので、ここは球団から直接上のほうに行って。実際、もう少しオープンにしてもらわないと。あれだけファンの人が笑っているのに、いきなりアウトって言われても、こちらとしては納得いかないですよね。ああいう上からの映像が撮れていたのを、審判室で見れててそれでアウトならまだ分かるんですけど、実際見たのか見てないのかが聞きたかったので。

-上からの映像を見たか見ていないかの明確な答えはなかった?

なかったです。

-意見書などは?

それをちょっと出していきたいなと思っていますし、いろいろな球場でのいろいろなことがあるので。そのへんは我々だけじゃなく、たぶん他のチームも。昨日の(ソフトバンク)今宮のセカンドの盗塁でも、今宮は笑ってたくらいなので。セーフになって。

-球場で映像を見ているファンが納得できない状況になった

そうですね、何のためにリクエストをビジョンで流しているのか、というのが意味なくなってしまうので。当然、チームによっていろいろな映像の撮り方があったりしますけど。審判団がどういうのを見ているのか、実際に我々は分からないじゃないですか。そういうのをもう少し見てほしいなというのは、これはもう、リクエストあったときからずっと思ってたことなので、意見書として出せたらなとは思うんですけど。

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解っているけどタイトルを取って欲しかった。『大谷翔平の快進撃を台無しにした”悪魔の四球”』


4試合で13四球、封じられたショータイムのバット
大谷のホームランペースが鈍ったのは9月に入ってから。12日、ブルージェイズのウラジーミル・ゲレーロ・ジュニアが44号を放って大谷と並び、翌日に45号。さらにロイヤルズのサルバドール・ペレスが14日から3本塁打してゲレーロに追いついた。

21日、大谷は45号。この時点で二人に1本差と迫ったのだが、ここから魔の四球が大谷を襲った。22日からのアストロズ、マリナーズとの4試合で4個、3個、4個、2個と計13四球(敬遠含む)。エンゼルスファンのブーイングなどお構いなしの究極の戦法を使い、バットを振らせなかった。

その後、ゲレーロとペレスは48本でタイトルを分け合い、ペレスは打点王も手にした。大谷は最終戦の10月3日、46号と100打点をマークしてバットを置いたが、集中的な四球攻めに抗しきれなかった。

「タイトル争いは楽しかったし、いい経験になった」「(四球は)危険球を投げられるよりよかった」と大谷。刺激を与えないコメントを残したが、タイトルうんぬんより勝負をして欲しかった、と思っていることだろう。最終盤は打球が上がらなかったし、外野飛球に伸びを欠いた。ホームラン狙いの力みが見てとれた。疲労も重なったとはいえ、スイングを封じられたショータイムの舞台は休演状態になった。


ファン無視のドラマを演出してきた敬遠の4ボール
四球はルールで認められている。ストライクが入らない普通の四球と、打たせないための敬遠の四球がある。この無条件出塁は両軍を天国と地獄に分断する。だから強打者が敬遠策に対し、抵抗を行動で見せたことがあった。

代表的なのは1985年、阪急の主砲ダレル・スペンサーに対しての嫌がらせ。南海の野村克也と本塁打で争っており、終盤の10月に両チームが直接対決(京都・西京極球場)となった。7回裏、それまで2度敬遠されていたスペンサーは、打席に入るとバットを逆さに持って構えた。これが“逆さバット事件”として歴史に残る。野村がタイトルを取って終わったが、後味の悪さが残った。

巨人の長嶋茂雄もやった。バットを持たずに打席に立ち、悔しさを表した。全盛時代はしょっちゅう敬遠されており、4度もこの抵抗を示している。長嶋の打撃を見るため入場料を払ったファンが多かったから、スタンドの罵声と落胆は大変なものだった。

敬遠が直接タイトルに関係した出来事もあった。

その一つが82年の首位打者争いである。打率3割5分1厘で1位の大洋・長崎啓二と3割5分1毛で2位の中日の田尾安志。シーズン最終戦の直接対決で、中日は勝てば優勝(負ければ巨人優勝)という緊張した一戦だった。長崎は欠場でベンチに。その目の前で1番を打った田尾は5打席敬遠に遭い、わざとスイングして抗議したが、これは騒動につながるとしてコーチがなだめる一コマもあった。両者の差は9毛。結局「優勝は中日」「タイトルは横浜」で決着した。

それから2年後の84年、本塁打争いが絡んだ。阪神の掛布雅之、中日の宇野勝。37本で並び、シーズン最後の2試合で直接対決(ナゴヤ球場)となった。両選手とも先発出場したが、ともに全打席四球で、タイトルを分け合った。

その観客無視の代償は、満塁での四球などもあってファンが怒り、コミッショナーから厳重注意を受けた中日の山内一弘、阪神の安藤統男の両監督がファンへ謝罪する醜態に追い込まれた。

いずれもファンあってのプロ野球の看板を自ら汚した出来事だった。駄作のドラマとして記憶に残る。


敬遠はスーパースターのプライドを破壊する
ヤンキースの4番を打ち、ワールドシリーズでMVPになった松井秀喜。石川・星陵高時代、甲子園での5敬遠がある。バットを振らせない作戦が成功して勝った明徳義塾高の監督は「高校生の中にプロ野球選手が一人いる。だから、だ」というのがその理由。敬遠は一本勝負では特に有効となることを示した一戦でもあった。

松井はそれから大スターへの道を歩んだが、一方でそれまで築いた実績が粉々にされるスーパースターもいた。その松井と同時に国民栄誉賞を受賞した長嶋である。

73年8月、巨人-ヤクルトの試合。4番の王貞治は5打席すべて敬遠で出塁。勝負されたのは5番を打っていた長嶋で、チャンスにほとんど打てず敗戦。すでに晩年とはいえ、天下のスーパースターが恥をかいた1日だった。

この作戦を指揮した監督は三原脩。あの“魔術師”の異名を取った球界一の知恵者だった。どんな相手にも勝負になると非情な手を打つ三原だからこそできた策だった。ミスターが「最大の屈辱に遭った日」と伝えられている。

大物といわれる外国人選手の攻略法に四球を使う。多くの外国人は打って稼ぐという意識が強いので、バットを振るチャンスを奪われ、たびたび歩かされるとストレスが溜まり、ボール球を無理に振ってくる。この罠にはまって成績を残せず帰国した大物が何人もいた。


悪魔退治の秘訣、失投を逃さず外野席へ放り込め
大谷は来年、開幕から四球作戦に襲われ、体に近い投球も格段に増えるだろう。“恐ろしい打者”と認められた、と思うからである。打たれた投手はファーム落ち、クビのリスクを負うから、当然勝負を避ける確率は多くなる。

悪魔のような四球に勝った選手の代表が大リーガーも認める王である。通算1万1866打席で2390四球はおよそ20%。うち敬遠は427。シーズン最多四球は連続18度、うち16年が100以上。同じく敬遠は連続16年を含む17度を数え、45と41の年があった。

王は徹底的に勝負を避けられても868本塁打を放ち、タイトルは15度も獲得。成功した秘訣は、打てる球を確実にとらえる技術-にあった。それは生涯の2786安打、打率3割1厘に表れている。

大谷が学ぶことは、日米の違いや王の数字ではなく、投手の失投を逃さない確実なスイングと集中力-である。静かな“悪魔の四球”に勝つにはそれしかない。

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