かくありたい!二人共に生存し愛を貫き『戦争で挙式できず…90代夫婦の「77年越しの結婚写真」が素敵』


戦争で挙式できず…90代夫婦の「77年越しの結婚写真」が素敵
…米アイオワ州に暮らすロイス・キングさん(98歳)と妻のフランキーさん(97歳)は、高校時代に交際をスタートさせ、後に婚約。そして1944年の9月16…
(出典:コスモポリタン)


米アイオワ州に暮らすロイス・キングさん(98歳)と妻のフランキーさん(97歳)は、高校時代に交際をスタートさせ、後に婚約。そして1944年の9月16日に、晴れて夫婦となりました。しかし、当時は第二次世界大戦の真っただ中で結婚式を挙げることは叶わず…。そんな二人の、77年越しの結婚写真が話題を呼んでいます。

戦地へ向かう2日前に急いで入籍
婚約期間中の当時、ロイスさんとフランキーさんが会えたのは、空軍に所属していたロイスさんの短い休暇のときだけ。そして婚約から程なくして彼の元には、海外基地への出征命令が届きます。

そこで、二人は急いで入籍することを決意。出発まで2日しかなかったため、式の計画を立てることも、ウェディングドレスを入手することもできず、フランキーさんは唯一持っていた白いワンピースを、そしてロイスさんは空軍の制服を着用して、結婚の日を迎えたといいます。

当日はカメラマンも手配できなかったため、本来なら夫婦にとって一生の思い出になるはずの、結婚写真を撮ることさえ叶いませんでした――。

結婚後は、子供2人を育て上げ、4人の孫と7人のひ孫に恵まれたキング夫妻。そうして月日は流れ、結婚77周年を迎えた今年、二人に思いがけない機会が訪れます。周囲の人々の発案により、今一度ロイスさんとフランキーさんの結婚式が執り行われることになったのです。

当時を再現した小さな結婚式
<CBS News>によると、この計画は9月16日(夫妻の結婚記念日)に、彼らの家で訪問看護を行っているホスピスの看護師が、フランキーさんに投げかけた質問から始まったそう。

彼女が「結婚式の写真を見せてくれませんか?」と尋ねたところ、夫妻の過去の経緯を知り、「どうにかして二人に結婚写真を撮らせてあげたい」と思ったそうです。

そんな看護師の思いに共感したホスピスのスタッフたちは、すぐさま準備に取り掛かりました。

まずはフランキーさんのために、1940年代に作られたウェディングドレスを探して購入し、続いて夫妻の家の裏庭に、40年代風のデコレーションを施したそう。また、ロイスさんは77年前と同じように、空軍の制服を着てセレモニーに臨むことになりました。

さらには、ホスピスで働く音楽療法士やカメラマンの協力も得て、爽やかに晴れた秋空の下、40年代の音楽に包まれながら、夫妻のための小さなウェディングが始まったのです。

念願のウェディングドレスに身を包み…
幸運なことに、その時たまたま実家に帰省していた娘のスー・ビロドウさんも、このセレモニーに立ち会うことができました。スーさんは当日の様子を、次のように振り返ります。

「スタッフさんたちが、父を庭へ誘導して座らせた後、私たちはハンカチで彼に目隠しをしました。それから母を連れて庭を歩き、父の前に立たせたんです。『花嫁を見る準備はいい?』と聞きながら、父の目隠しを外しました」

ウェディングドレス姿のフランキーさんを見た瞬間、ロイスさんは「これ以上ないほどの笑みを浮かべた」とのこと。

「二人はお互いに見つめ合い、ただ微笑んでいました。とてもロマンティックな時間でした。きっと、結婚した当時にタイムスリップしていたのでしょう」

<USA Today>によると、「77年の結婚生活で最も幸せだったことは?」と報道陣に聞かれた際、ロイスさんはこのように回答したそう。

「それは、妻のフランキーが、いつも隣に居てくれたことです」

たとえ記念になる写真がなくとも、お互いへの確固たる愛だけを頼りに、長い年月を共に歩んできた二人。

彼らの絆を物語る、77年越しに撮影された結婚写真は、Facebookで4万回近くシェアされ、今も多くの人の心に感動を呼んでいます。

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